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 松下電工 バイオディーゼル燃料の使用を開始
 松下電工(大阪府門真市)は、低公害燃料であるバイオディーゼル燃料の使用を物流部門で開始した。

 連結会社の松下電工ロジスティクス(同四條畷市)が、バイオディーゼル燃料を使用する4tトラック1台を9月20日から導入したもので、燃料は松下電工の門真構内の2か所の社員食堂から出る使用済み食用油から精製。国内外の松下電工グループの年間の軽油使用量の約0.03%に相当する、約7300Lが精製されるが、同社では、「運送コストや効率性などのメリットを考慮して、全国各地の社員食堂で使用した食用油の再利用も検討したい」としている。

 門真構内の社員食堂から、精油会社であるレボインターナショナル(京都市伏見区)に引き渡すと、使用済み食用油がバイオディーゼル燃料に精製される仕組み。

 バイオディーゼル燃料は、松下電工ロジの輸送委託業者である日本通運大阪東支店(大阪府守口市)に移送され、専用トラックで松下電工の倉庫間輸送(片道約10km)で運用される。
 
 専用トラックは4t車で、改造は不要。月約200Lを使用するが、軽油にバイオディーゼル燃料を混合して使用するのではなく、100%バイオディーゼル燃料での運用となる。松下電工ロジの経営管理室人事・総務部課長の三村裕行氏はレボインターナショナルについて、「京都市のゴミ収集車や市バスで、同社の100%バイオディーゼル燃料が使用されている実績がある」と評価。

 温暖化防止対策やPM削減など、地球環境にやさしい低公害燃料とされるバイオディーゼル燃料。松下電工の物流部物流企画管理グループ長の荒井斉氏は、「CO2削減のため、一つの方法として取り組もうと決めた」と経緯を説明。「7月からテスト走行しているが、燃料の質、回収システム、実際の使用者(日通)がうまく機能しており、現状ではトラブルはまったくない」という。

 また、「近距離の商品輸送に運用している現状だが、実績を積んだら長距離も走れるようにしたい」と同グループの木村則彦氏。さらに、「(年間の軽油使用量の)約0.03%という数字は決して大きいとは言えないが、使用済み食用油を廃棄することを考えると大きな違いだ」(荒井氏)とし、「現在の精製量である年間7000Lを、1万Lに近づけたい」と、当面の目標を語る。

                    (07/11/09)
<記事提供:物流ウィークリー


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