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藤川社長(右)と沖本専務
 藤伸 100台にドライブレコーダー搭載
 藤伸(藤川久富社長、広島市佐伯区)はこのほど、保有トラックのおよそ40%に相当する100台にドライブレコーダー「OBVIOUS(アヴィアス)レコーダー」(富士通テン製)を搭載した。映像だけでなく、音声も録音する同タイプのドラレコを100台規模で導入する例は、販売関係者らによれば「おそらく全国で初めてのケース」という。このほど、本社会議室で開いた記者発表で藤川社長は「来年には残りの150台も含め、全車搭載による安全教育・管理の徹底強化を図りたい」などと話した。

 記者発表では沖本朗専務が「3年ほど前から事故防止に向けた新しいシステムを模索していた」としながら、事故現場の状況が正確に把握できるドラレコの導入へと傾いた経緯などを説明。ただ、「当時の機種は車両前方の映像こそ映し出されるものの、(カメラの角度などによって)肝心な衝突の瞬間が映らなかった」という側面がある一方で、コスト的にも負担感が大きいことで様子見の状態となっていた。

 導入した「アヴィアス」はトラック・バス専用のドラレコとして注目される商品。日ごろの運転ぶりが客観的にチェックされることでドライバーに急動作を抑制させると同時に、「車両速度や急動作が画像で残るだけでなく、同製品では車内の音声も録音されることで、よりリアルに当時の状況が把握できる。事故処理時の判例適用の適否を再考させることにもなるのではないか」と同専務。

 事故や急動作など衝撃を感じた時点の前後20秒間を記録するのが通常だが、それ以外でも車載器のボタンを押すことで録画が可能。この機能を活用すれば、トラックを使った犯罪抑止活動も期待できる。「犯罪行為や不審な場面に運行途上で遭遇した場合、手動で録画ボタンを操作することで映像として記録できる」と中本万一・事故対策渉外室長(同右端)。「防犯カメラ装着車」と書かれたステッカーも作成しており、「トラックに張ることで犯罪抑止力になると同時に、取り組みを地域住民にも理解してもらいたい」という。

 主に中・長距離輸送に従事している100台に先行的に搭載したが、域内配送など残りの150台についても導入を計画。ちなみに今回の100台分の投資総額は1000万円を超えているが、購入に際しての補助制度(EMSなど)を活用したことで車載器1台当たり1024円(月額=5年リース)での導入が可能となっている。
 

                    (07/09/14)
<記事提供:物流ウィークリー


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