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 新明和工業 スライドデッキに新製品
 積荷をダンプアップさせることなく排出できる「スライドデッキ車」は、穀類や木材チップ、産廃などを運ぶ事業者を中心に普及が進んでいる。同車両を手がけるのは、特装車メーカー大手の新明和工業。同社では、これまでに展開していたトラックタイプに加え、セミトレーラタイプの販売を7月から開始した。設計・開発を担当した特装車事業部設計部の奥田勇一氏に話を聞く。

 「スライドデッキ」は、床面に敷き詰められた3本1ユニットのアルミ製レールが規則的な動作を繰り返し、摩擦を利用して積荷を排出する仕組み。荷台をダンプアップさせる必要がないため、「横転の危険がある不整地や、スペースの限られた屋内・軒下など、ダンプアップすることが困難な場所でも積荷の排出ができる」と同氏はメリットを説明する。一方、積荷時は、「後方から積み込み、荷台前方へと荷物を移動させることもできる」。

 ダンプアップ機構が不要となる分、ボデー容量を大きく取ることができる。その能力は実に、「60立方メートル以上の積載も可能」。同氏は、「車両が運べる最大容量まで積載することができる」と自信を見せる。排出に要する時間は6―8分ほど。静かで安定した排出動作のため、粉塵が発生することもない。

 同社では、海外メーカーの「スライドデッキ」車を99年から輸入・販売していたが、「部品調達や品質に対する考え方が違っていたため」、オリジナル・純国産製品の開発に着手。04年にトラックタイプを発売し、これまでに100台超の実績を持つ。このほど発売されたセミトレーラタイプは、「より大容量の積載を実現」し、28トン級セミトレーラで1万7000キログラム以上、36トン級で同2万1000キログラムの最大積載量を確保できる。

 また、セミトレーラタイプは、「構内での作業を念頭に置き、低騒音型の機構に改良した」のも特徴。ショックレス機構を採用することで、バルブの機械音を低減した。

 標準価格は、1台968万円。
 

                    (07/08/31)
<記事提供:物流ウィークリー


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