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 大和製衡 ETC活用したトラックスケール開発
 総合計量機器メーカーの大和製衡(兵庫県明石市)はこのほど、ETCシステムを活用したトラックスケールシステムを開発。無停止計測が可能となり計測時間が短縮されるほか、市販のETC車載器を流用できるためコスト軽減につながる、自動的に計量を行うので無人化が可能など、多くのメリットを持つ。

 車両総重量はもちろん、軸重量、輪重量も同時に計測できるマルチタイプのトラックスケール。各重量を一度にデジタル計量できるだけでなく、荷崩れ・横転・パンクなどの原因となる偏荷重(荷物の片寄り)を知らせる警報機能も持つ。

 同社ではこのほど、利用率が飛躍的に伸びており、昨今では高速道路だけでなく民間でも無人駐車場などで利用されているETCシステムに着目。トラックスケールと連動させるシステムを開発した。

 システムは、ETC車載器にはそれぞれ固有の番号(WRC)が入力されているが、それをETCアンテナで読み取り、車番として活用。市販のETC車載器が搭載されているトラックであれば、ドライバーは全く何の操作をする必要もなく、車両を通過させるだけで計測できる。

 同社ではこれまで、オペレータが操作するタイプやRFIDカードを使ったシステムを展開していたが、「車番を手入力する必要がある」「専任のオペレータが必要」「RFIDカードは高額でコストがかかる」などの課題も少なくなかった。

 産機事業部・産機営業課主任の福田充治氏は、「無停止で計測できるため、計測時間が従来の3分の1程度に短縮される」とメリットを強調。「多くのトラックを保有する中堅・大手の運送事業者なら、1台の計測時間が30秒かかるとして、10台が計測に並ぶと最後尾は300秒(5分)も待たなければならない。時間厳守が叫ばれる現代の物流業界で、5分のロスはドライバーに大きなプレッシャーとなる。この時間を短縮させることによって、ドライバーのイライラ心理を抑え、事故防止にもつながる」と説明する。

 「ETCは高速道路であれだけの実績があるわけだから、システムの安定性は抜群。読み取り精度も、ほぼ100%と言える。不正もできない」と、同部副事業部長の辻岡俊夫氏。「コンプライアンスという観点から、事故防止はもとより企業のイメージアップにもつながる。ぜひ、多くの物流現場で活用していただきたい」と語る。

 9月から本格発売を開始し、初年度500台の販売を見込む。
 

                    (07/08/24)
<記事提供:物流ウィークリー


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