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 ドライバーの引き抜き横行 倒産に至るケースも
 ドライバー不足が運送事業者の課題となる中、ドライバーの引き抜きが横行している。場合によっては、引き抜きによって廃業に至るケースもあるという。

 神奈川県の物流センターに他県から荷物を運んでいるドライバーは、他社のドライバーから「ウチに来ないか」と声をかけられたという。ドライバーの自宅は県外にあるので断ったが、事業者は、それが引き抜きだったことに気づいた。働きも良く優秀なドライバーほど声をかけられる可能性はあるという。

 求人広告を出しても応募がなく、本当に欲しい人材を確保することも困難になっている。その結果、同業者からの引き抜きでも人材を確保しようという動きも出てくるようだ。

 引き抜きは違法ではなくとも、同じ荷主の元で働く同業者間での引き抜きは信義にそむく行為として嫌う事業者は多い。だが、中には5人ものドライバーを次々と別の運送事業者に引き抜かれ、経営者が気力をなくして廃業してしまったケースもある。

 また、経営者側が考えていなくても、ドライバーが過剰に引き抜きを行うこともあるようだ。ハローワークや求人媒体での募集でも反応がなく、求人に行き詰まった事業者では自社のドライバーからの紹介などで採用することが少なくない。そこに「一人呼んできたら5万円」などの紹介料をドライバーに払うのだという。お金欲しさに次々と新しいドライバーを連れてくるが、中には同じセンターに入っている同業他社から引き抜くケースもあるようだ。

 別の事業者は「ドライバーだけでも大変だけど、荷主ごと持って行くこともあり、それだけは許せない」と話している。

(13/06/14)



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